クイール      ワンちゃんの映画を撮るような監督とは思いませんでした

 映画監督の崔 洋一のデビュー作にインパクトがあったため社会性が強い作品を撮るイメージがあるためです。十階のモスキート(1983)という内田裕也主演の犯罪映画なのですがその年のキネマ旬報のベストテンに入っていたために見た記憶があります。内容は京都で実際にあった現職警官による凶悪事件を基にしたショッキングな物で.出世の見込みもなく妻にも逃げられた警察官がギャンブルのための借金苦に陥った末 警察官の制服を着たまま強盗に入るといったものでしたが.内田裕也の切れた演技もありとても面白い作品になっていたと思います。崔 洋一監督は続いて月はどっちに出ている(1993)や刑務所の中(2002)といった作品で高い評価を得ているのですが在日コリアンのタクシー運転手を描いたものや刑務所の中の生活と描いたも物など社会性の強い作品を撮りキネマ旬報ベストテンで1位と2位という高い評価を受けています。


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 そんな硬派の映画を撮るというイメージを持っていたために盲導犬の一生を描いたクイール(2004)を見た時にはっきり言って驚いたところがあります。前から書いているように私はワンちゃんが好きなために話題になっている映画は大体見ているのですがこの作品は子犬のときから最後死ぬところまで犬目線でみておりとても良い作品で心が温かくなるようなラストでこの監督の演出力はどんな作品をとっても凄いと思いました。


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