オリンピックで明るいフランスですが      暗いロバの映画のオマージュを見てオリジナルを見たくなりました

 昨年のキネマ旬報ベストテンの洋画の4位に入ったイエジー スコモリフスキ監督のEOイーオー(2022)という作品は私が学生のころに見たロベール ブレッソン監督のバルタザールどこへ行く(1966)のオマージュ作なのですがEOの方はサーカスから逃げ出したロバの話でしたがバルタザールの方は生まれたころは少女に大事にされていたロバだったためその後の悲惨さがより際立っていると感じました。人間のためにこき使われているところをずっとロバ目線で表して人間の身勝手さを描いていた作品で最後にロバが死んでしまう場面まで暗いシーンの連続だった作品だったと記憶しています。EOの方は大事にしてくれていた少女に会いたいための放浪だったのですがバルタザールは完全に人間の都合のために利用され続けた映画だったため同じロバ目線の作品でしたが見ている方の辛さをより感じました。明るい作品より暗い作品のほうが印象に残ると私は感じるのですがその代表例のような作品がバルタザールどこへ行くだったと思います。数年前にリバイバル上映されているらしのですが見る機会がなかったので配信でもよいのでまた見たい作品の一つです。


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 他にフランスの暗い作品で人間の方が主人公の作品で思い出すのがルイ マル監督の鬼火(1963)という作品で.内容はアル中の男が自殺する日をきめてそれを実行するまでの心情を細かく描いている作品でとにかく暗い作品です。昔の知人とかの交流で何とか心のスキマを埋めようとしても結局埋まらず破滅していく話で.こんな映画 現在心の病による犯罪などが多い中では放送をするのは少し抵抗がでてくる作品なのかと思いますがとても印象に残っている作品です。こちらの方も配信はされていないと思うのですが、リバイバル上映でもあればバルタザールどこへ行く同様にまた劇場で見直したい作品の一つです。


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