フュリオサ           怒りのデスロードの前日談でしたがこの年齢でこのパワーはあらためて凄い監督だと思います

 この凄いと思った監督とはジョージ ミラー監督です。若い頃初めて見たマッドマックス1979)で強烈な印象を受けたのですが主演のメル ギブソンのワイルドな演技と共にハリウッド映画に無い無国籍性なもの感じられとても新鮮に感じました。この時代は私の見ていたのは殆ど3本立て(現在はあまりないですが色々な映画を混ぜて低価格で上映するもの)で他の映画が主で見に行ったのですが.この映画の事しか覚えていません。その後2本シリーズは作られていましたが最初に見たインパクトが強いのであまり良いとは思いませんでした。それからジョージ ミラーはハリウッドに進出しましたが監督としては目立った印象は無かったのですが.マッドマックス怒りのデスロード2015)で30年振りぐらいに最初のマッドマックスのような作品を作られたことがとてもうれしかったことを思い出しました。
www.youtube.com 先程も書いたように監督としては長い間あまり印象がなかったのですが.彼の脚本の作品のなかではベイブ(1995)という作品はとても好きな作品です。普通の場合 牧羊にはシェパードという種類がいるように犬を使いますが.ここでは大きくなると食べられる運命の子豚が牧羊のコンテストに出て優勝までしてしまうという話です。とにかく可愛い画像で子豚の撮影方法や他の動物との掛け合いが面白くてそれに加えてアメリカ映画らしいとても気持ちの良いハッピーエンディング感のある作品でこの作品は続編ができる程ヒットしたのも納得の作品かと思います。

 現在80歳ぐらいの監督ですが普通この年齢ぐらいになればおとなしめの作品を撮る監督が多いという印象がありますが、このパワーはマッドマックスシリーズに思い入れがあるからなのかと思いますが.またこのような作品を撮ってくれることを現在は期待しています。


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シザーハンズ          36年ぶりにリメイクされたビートルジュースがヒットしていましたが私自身はこの作品から監督には注目しています

 ファンタジーと言えば普通は最後に心が温かくなってほっとするようなものなのですが、そんなジャンルの中にブラックな要素をとてもうまく取り入れているのがティム バートン監督の作品群です。初めにティム バートン監督を良いと思ったのはジョニー・デップ出世作と言われるシザーハンズ(1990)という作品からです。内容としては孤独な発明家が町はずれの小屋で部品の都合で手がハサミになっている人造人間を作るのですが.その人造人間を誰かに託す間もなく心臓発作で亡くなってしまいます。たまたま親切な女性に見つけられ家に連れて帰ってもらえるのですが.最初が手がハサミというので珍重されるのですがやがては爪弾きにされてしまう悲しい話でしたが.美しく心優しい女性(ウィノナ ライダーが演じている)との心の交流を描くことでとても心地良い作品になっていると思います。


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 ビートルジュースは当時は劇場では見ていなかったのですがその理由は見た目がキツメすぎて少し抵抗があり興味があまりわかなかったためでした。唯 シザーハンズを見てからいわゆるブラックファンタジーというものに興味が湧きビデオも含めてティム バートンの作品は殆ど見ています。色々ある作品群の中ではCGアニメを全体で使用しているマーズ アタック(1996)という作品がシザーハンズの次に良いと思ったものでした。ここでの火星人はとても残虐な設定になっているのですが.CGアニメによる効果で何故かコミカルに見えてくるのです。さまざまなブラックな面を程よく使った他の作品あるなかでもとても好きな作品のひとつです。ラストの火星人撃退シーンも馬鹿げていてとても面白い作品になっている一因になっていると思います。


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ガーディアンズ             この映画の人たちに配慮して球団名が変わりました

  今年はメジャーリーグを日本のプロ野球に物足りなさを感じていたこともあり割と見ていた記憶があります。そこで活躍していたのが最近までインディアンズという球団名だったガーディアンズでした。そのチーム名の由来にもなっていたインディアンが重要な登場人物として描かれていた映画がダンス ウィズ ウルブス(ケビン コスナー監督1990)という映画でそれまで否定的に描かれていたインディアンを肯定的に描いているものでした。内容としては南北戦争北軍の将校とインディアンの一族との交流を描いてものでそれまでの悪者のように描きアメリカン人が先住民のインディアンを追い出したにもかかわらず正当化していた一連の西部劇と全く違ったものでとても興味が湧いた作品でした。この映画の成功したのは多分に内容の素晴らしさがあるとは思うのですがアンタッチャブルブライアン デ パルマ監督 1987)に代表される悪に立ち向う正義のヒーローが似合う主演のケビン コスナー固有の雰囲気もあるのかとも思います。


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 次に今年活躍していてヤンキースには敗れましたがいいところまでいったガーディアンズの前進のチームのインディアンズが主人公として思い出すのがシリーズ化もし3作品までできたのがメジャーリーグ(デヴィッド S ウォード監督 1989)という作品でした。こちらは最下位からの逆転優勝を描いた多彩な人物を起用してのコメディ映画でしたが割とよくできていたものでした。内容としてはアメリカ映画らしいものでしたが同じスポーツ映画のロッキージョン G アヴィルドセン監督 1976)程のクォリティがないものと思いましたがそれなりに面白いものになっていました しかし ロッキーのように続編を作ったのは失敗だったと感じた2作目だったために3作目は結局見ずに終わりました。


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キタノブルー         ソナチネぐらいの時が良かったと思いますが最近は現実的過ぎてあまり好きではありません

 北野武の映画を初めて見たのがその男凶暴につき(1989)というものでしたがその時の話題として元々は有名監督の深作欣二が多忙のためスケジュール調整ができずに主演のビートたけしが脚本を大幅に変更するという条件で受けたということでした。お笑いタレントとしか正直思っていなかったためあまり期待せずに見た記憶があるのですがそのクオリティの高さに驚きました。内容として捜査のためには暴力も辞さずおまけに賄賂ももらい放題の悪徳刑事を描いているのものでしたがセリフを抑えめにして独特の音楽で盛り上げる描写でインパクトのあるものでした。この映画の後は毎年のように映画を発表していましたがデビュー作も含めてそれ程メジャーでは無かったように思います。そして転機となる4作目ソナチネ(1993)を発表したことが彼を世界的な有名監督になるきっかけになりました。内容としては彼の一番得意とする暴力性のあるものですが芸術性が前面にでており興行的には失敗したと思いますが.翌年その芸術性が認められ各国の映画祭に出品され高い評価を受けました。その後はフランスで勲章をもらう程の有名監督になり以後も活躍できるきっかけにもなった作品でした。


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 キタノブルーという風に言われ始めたのはソナチネからだったと思うのですが、私が彼の作品で一番好きな作品は3作目あの夏・いちばん静かな海(1991)という作品で主人公のカップルが口のきけない二人のため殆どセリフの無いものでしたが.音楽と映像の組み合わせが絶妙で現在でも時々見たくなる作品です。この後も話題作を次々発表はしているのですが、暴力性が表に出すぎており最新作の(2023)も配信で見たのですが期待外れの作品だったと感じました。キタノブルーという特徴的で少し幻想的なところがある青基調の作品はもう無理なのかもしれませんが期待しているところが本音にはあります。


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ゴーンガールやセブン          デビュー作が有名監督の後で目立たなかったのですがこれらの作品で並んできたと思います

 セブンゴーンガールなどサスペンスの巨匠といわれるデヴィッド フィンチャー監督は現在も60歳くらいでまだまだ活躍しそうな監督なのですが.最初に撮った作品がエイリアン3(1992)という作品でエイリアンシリーズの最終作でした。 しかし リドリー スコット 次がジェームス キャメロンという有名監督の後で世間的には評価はあまり高く無かったように思いますし私自身もそう思います。只 次のブラッド ピット主演のセブン(1995)の発表でラストの衝撃の部分もあり評価が格段に上がり一躍有名になった印象が強い監督だと感じています。セブンのなかではモーガン フリーマンケヴィン スペイシーなどの名優をうまく演出して唯のハンサムな印象もあったブラッドピットを演技派に脱皮させエイリアンシリーズに起用された実力を存分に発揮した印象があります。その後もブラッドピットとの相性が良かったのかファイトクラブ(1999)やベンジャミンバトン 数奇な人生(2008)などの評価の高い話題作を撮りました。


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 ベンジャミンバトンの次にフェイスブックの創業者のザッカーバーグの人生を描いたソーシャルネットワーク(2010)でアカデミー監督賞にノミネートされるなどその実力を発揮したのですが.私の中ではやはりセブンのようなサスペンス作のほうが彼に合っているようにように思いました。色々な作品群のある中ではベン アフレック主演のゴーンガール(2014)という作品が今まででは一番好きな作品です。ホラータッチのサスペンス物として2時間半ぐらいの間 緊張感を持続させた作品で彼にはこういうタッチの作品をもっと撮ってもらいたいと感じた作品でした。


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ルネ クレマン  先月亡くなったアランドロン作がリメイクされるほど有名なのですが初期の反戦映画の方が印象に残っています

 リメイクというのはリプリーアンソニー ミンゲラ監督 1999)という作品で主演 マット ディモン他に助演としてグイネス パルトロウ ジュード ロウというその当時大人気だった俳優を起用した作品でした。只 ある程度原作が同じで話題にはなったと思うのですがルネ クレマン程の演出力がなくもう一つインパクトの無い作品だったと感じました。太陽がいっぱいルネ クレマン監督 1960)はそれまで脇役の印象が強かったアラン ドロンの魅力を決定的に描き出した作品で内容の方は説明が要らないほどの有名なので省きますが、犯罪娯楽映画としては最高のものだと思います。それが理由かどうかわかりませんが映画のヒットにより反骨精神があまり感じない作品が多くなった印象があり残念に思うところもあります。


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 ルネ クレマンの初期の反戦映画というのは先ず 鉄路の戦い(1946)という作品で彼の長編デビュー作でもあります。内容の方はドイツ軍に対するフランス鉄道員レジスタンスの模様を記録映画風に撮影しているものでドキュメンタリー映画を見ているような感じがする作品でした。続く海の牙(1947)という作品では戦争末期に南米に向かうドイツ軍の潜水艦の悲劇を描いていて前にも言っていたようにUボートという映画が好きな私にとっては印象に残る作品でした。そんな作品群のなかで私自身が最も好きな作品は悲惨な戦争を子供目線から見ていた禁じられた遊び(1952)ベネチア映画祭グランプリ アカデミー外国映画賞も取るほど芸術性がある作品ながらそんなにも重たくもなく子供たちの演技や有名なテーマ曲なども加わり最後まで見入ってしまうほどの作品でした。ルネ クレマンの映画は好きな作品が多いのですが、やはりこの作品がトップなのかと思います。


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ツイスター      最新の続編はヤン デポンの時より撮影は凄くても衝撃は少ない気がします

  ヤン デボンは撮影監督として有名なオランダ出身の人物で同じオランダ出身のポール ヴァ―ホーベンの作品の氷の微笑(1992)などのヒット作も手掛けた映画監督でツイスター(1996)ではティーブン スピルバーグ監督(製作総指揮)の支援も受けスピード(1994)に続いて良い作品を発表したと当時は思っていました。
 ツイスターはアメリカの竜巻多発地帯で研究を続ける夫婦を描いたもので.現在ではCGでいくらでも凄い映像が撮れるのであまり驚かないのですがこの当時にしてはかなり驚いた映像になっていました。後から知ったのですがジョージ ルーカスが作ったSFX会社I L Mが特殊効果を担当していたということで納得しました。スピルバーグやルーカスの協力もあり面白い作品になっていたと思います。この作品から約30年が経ち日本の作品でさえも驚くようなものができるようになっているのですが、特撮ばかりで内容が伴わないものもあるのでそんな作品を見るのは時間の浪費と考えることもあります。


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 最新の続編はまだ見ていないので評価はできないのですがパニック映画の中で続編を作って大失敗をしてしまったものとしてあげたいと思う作品の中で一番に思い出す作品はポセイドン・アドベンチャーロナルド ニーム監督 1972)という作品で大波により真っ逆さまになった船からの脱出劇なのですが、その当時は劇場で見たのではなくいまと違って毎日放映していた映画劇場の一本として見たのですがとても面白い作品でテレビの小さい画面でもとてもインパクトがあったものだと記憶しています。その続編として作られたのがポセイドン・アドベンチャーアーウィン アレン監督 1979)という作品で前作のヒットの余勢を使って船の中に実は金塊があったなどという話を追加して最後は金塊の争奪の為の銃撃戦など付け加えてストーリーを考えたのだと思うのですが.オリジナル版の価値を下げる失敗作になってしまいました。


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