ミロス フォアマン                チェコスロバキアから政変でアメリカの名監督へ

 ミロス フォアマンという監督の作品は2作品しか見ていなのですが.2作品のインパクトがかなりあるのでとても好きな監督です。フォアマンは元々はチェコの有名監督ですが今のウクライナの情勢のようにいわゆる不可抗力のようなもので渡米したのですが.凄い監督はどこの国でも名作を作れることを実践している人物です。先ず カッコーの巣上で(1975)という作品でアカデミー主要5部門を受賞しているのですが.内容的には主人公が刑務所の強制労働が嫌で精神病院に入った男(ジャック ニコルソンの最高の演技だと思っています)が結局はロボトミー手術を受けるという悲劇を描いている作品で実話をもとにしているということなのでかなりショックを受けるものです。


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 次の作品はアカデミー賞では8部門を受賞して彼をアメリカでの有名監督に押し上げたアマデウス(1986)で天才作曲家のモーツアルトの短い生涯を描いているのですが.先ず驚いたのが下品で女好きな人間として描かれているモーツアルトでした。元々の宮廷音楽家サリエリの嫉妬心(こんな人間がなぜこんな美しい曲が作れるのかというもの)から殺意まで持ってしまうというもので何も情報がなく劇場で見たのですが.こういう視点から見ているのかと思い感心した記憶があります。


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フェデリコ フェリー二       イタリアでは一番の監督だと思います

 フェデリコ フェリー二といえば映像の魔術師とも言われていた監督で私の一押しのスタンリーキューブリックの以前の監督では一番インパクトを受けた人物です。(1954)という作品で最初に有名になったと思うのですが.内容としては少しつらいところがある作品です。大道芸人が少し頭の弱い純粋で天使のような優しい女性を買い取りこき使うのですが.実際は恋心があるために彼女の好意を持った男を嫉妬心も加わり殺してしまい最後は彼女まで捨ててしまうというストーリーですが.ラストでかなり救われるところがあるのと哀切のある音楽が受け興行的にもヒットした要因かと思います。


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 次は私的ベスト3に入ると前に言った甘い生活(1960)という作品は夢を持った地方から出てきたジャーナリストが退廃したローマの上流社会のなかでスキャンダル記者になりさがり毎晩乱痴気騒ぎを繰り返す生活を送るといったものです。この作品はラストシーンで堕落した人間達を海に打ち上げられた腐った大きい魚といったもので表現しており.純粋な少女が対岸にいて主人公を呼ぶシーンがあるのですがそちらにもう行けないという場面で終わるのですが.この救いようの無いよう内容が私はとても若い時に見て衝撃を受けた記憶があります。


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ソビエト映画       革新的な映像で惹かれるところがあります

 現在 ロシアのウクライナ侵攻もありあまり良い印象が無い方も多いと思うのですがソビエト連邦時代の作品で前に好きなSF作品のトップであると言っていたことがある惑星ソラリスアンドレイ タルコフスキー監督 1972)というのは難解な作品であるのですがとても魅力がある作品だと思います。内容としては21世紀のその当時の未来世界の話のなのですが ソラリスの海から有機的な物質が出ていることが分かったために探査されることになった隊員が惑星から出てくる自分の潜在意識を実体化する物質で作られた亡くなった夫人に囚われてしまういったもなのですが.水を多用した独特な映像や音楽などが最初に見た時頭から離れなくなった記憶があります。


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 ソビエト映画というのは映画の初期にはかなり影響を与えているのですが.その理由はセルゲィ エイゼイシュタインという監督がその当時には無かったいろいろなショットをつなぎ合わせる彼独特のモンタージュ理論というもの使い最初にと言っても良い映画産業発展に貢献をしているからだと思います。彼の代表作としては戦艦ポチョムキン(1925)という作品が有名なのですが.今から100年近い前にこういった作品を撮っていることはかなり革新的な人物だと思います。


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キャンディス バーゲン     カメラマンとしても有名です

 キャンディス バーゲンと言えば現在もテレビドラマ等で活躍している女優ですが若い時はとても品のある美人女優として有名でアメリカのセックスシンボル的なマリリンモンロータイプと違っていたので.高貴な雰囲気の女優の代表のグレースケリーの再来とも言われていました。またカメラマンとしても著名な方でヴォーグなどのファッション誌にも作品を発表していたカメラマンでもありました。元々はカメラマン志望でアルバイトでモデルをしていましたが.以前のブログであげた監督のシドニールメットに見いだされて女優の道に進んだのですがさすが名監督で素質を見抜く能力は凄いと思います。そんな彼女のことを最初に知ったのは日本のカメラのCMでした。


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 映画の方といえば風とライオンジョン ミリアス監督 1975)という作品の中で砂漠の族長に誘拐された子供連れの未亡人の役で出演しており.最初は誘拐されて恐怖感にあふれる役でしたが.徐々にその男らしさに尊敬の念を抱いていく難しい役を見事にこなしていたと思います。砂漠ですのでそういった服装に変化していくのですが.彼女の凛とした美しさが現れていたと思います。


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クラウディア カルデナーレ  庶民的なのに華麗な雰囲気もある女優です。

 クラウディア カルデナーレというイタリアの女優はCCと言われ.アメリカのMMマリリンモンロー)フランスのBBブリジッドバルドー)と並ぶようなアイドル性のある女優ですが.彼女の場合は他の二人と違ったところがある女優だと思います。目力の強い野性的なな女優でイタリアのソフィア ローレンのような土の香りのするような女優で庶民的で意思の強い役が似合う女優です。そんな彼女の庶民的な雰囲気が最高によく出ていたのが鞄を持った女ヴァレリオ ズルーニ監督 1961)という作品で最愛の夫に死別して次に愛した男性に捨てられながらも強く生きていき最後は若い男性と恋愛に落ちるという役を演じており彼女の庶民的な強さが出ている作品だと思います。


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 野性的で情熱的な役が似合いセックスアピールの強い女優でマリリン モンローやブリジッド バルドーととても似た感じのする女優ですが彼女の場合 ルキノ ヴィスコンティ山猫(1963)や熊座の淡き星影(1965)といった作品でお金持ちのお嬢さん役を見事に演じていたと思います。唯のアイドル女優でないところに魅力を感じます。


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