岩井俊二という人は最近は映画のプロデュースや音楽あるいは美術などをするマルチな才能のある人ですが．私が初めて知ったのはLOVELetter（1995 岩井俊二監督）という作品で見終わった後とても気持ちの良い感覚になる映画で再度見たくなるような作品だと感じたことでした。以後スワロウティル（1996）という豪華なキャストの長編（劇中に出てくる架空の無国籍バンドイェン タウン バンドの曲が大ヒットした作品）などヒットした作品は幾つもあるのですが 私はこの作家の短編作品がクオリティの高さからおすすめかと思います。 先ずアニメ化もされている打ち上げ花火．下から見るか？横から見るか？（1993 約50分）です。
次に有名俳優の共演のとても変わった短編です。山口智子 豊川悦司共演のundo(1994 約50分）という作品です。若い夫婦が部屋で犬を飼おうとするのですが許可がおりないためカメに紐をつけて飼います．多分このあたりの欲求不満からおかしくなると思うのですが．山口智子の方がなんでも縛ってしまう強迫性緊縛症候群という病気になってしまうのです。最初は身近にあるものを次々縛っていくのですが．最後には自分自身が完全に縛られないと納得できなくなり破滅に進んでいくという話で短編ながらとてもインパクトのある作品でした。
