フェイル セーフ           羽田の事故がありこの映画の事を思い出しました

 核戦争の恐怖を描いた未知への飛行(原題 fail safe シドニー ルメット監督 1964)という作品はコンピューターの度重なる誤作動でアメリカの爆撃機が核爆弾をモスクワに投下してしまうというストーリーなのですが.この映画でのフェイルセーフは戦闘機がそこを超えてはソビエトとの交戦状態に入る限界点のようなものだったと思いますが.現代では機械の誤作動や人間の錯覚による行動などを防ぐシステムの事を表している言葉らしいです。映画の方はアメリカ大統領役を名優のヘンリーフォンダの演技により緊迫した場面が続く私の好きな作品のです。内容としてはアメリカの戦闘機がトラブルの連続でソビエトの領空に入ってしまいモスクワを爆撃してしまうといったもので派手な場面など無くほぼ会話劇のみで描いているものでした。シドニールメットはアメリカでは珍しいハリウッド的な大作でない作品を撮る監督でそのなかで評価の高い作品を沢山撮っていますがその中ではあまり有名ではない本作だと思うのですが優れた作品だと思います。


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 こんな素晴らしい作品ですがこの作品が作られた年によく似た内容で核戦争の恐怖をコメディ要素を含めた演出で話題をさらった映画により公開もずらされ当時はあまり注目はされなかったようです。その作品が私が何度も取り上げているスタンリー キューブリック監督作品で博士の異常な愛情という作品でした。こちらは機械の誤作動というより狂った人間による恐怖というものだったのですが確かに見る人にとってはこちらの方が面白く思ったとは思います。唯 キューブリックの作品をほぼ全作見ている私が思っていることは彼の凄さはこの作品の次の作品である2001年宇宙の旅からだと思っている私にとっては上記の未知への飛行の方が好きな作品です。


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